胃腸風邪の症状と対策

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胃腸風邪(感染性胃腸炎)の症状と対策

胃腸風邪とは

 

僕らが普段”お腹の風邪”とか”胃腸風邪”と呼んでいるものは、正しくは感染性胃腸炎というものです。

 

普通の風邪はライノウイルスなどが気道に感染することによって起こりますが、感染性胃腸炎は消化管や小腸にウイルスや細菌が感染して起こります。

 

症状

 

症状としては下痢・嘔吐が主なもので発熱が伴ったりもします。

 

対策

 

下痢による脱水症状を防ぐことが大切なので、飲めるようなら少しずつ経口補水液などを摂取します。

 

子供やお年寄りは嘔吐物が詰まることもあるので、それにも気をつけましょう。

 

下痢や嘔吐はウイルスや細菌を排出するために起こるので、体力的に危険でなければ止めないのが基本です。

 

薬も使うことは少なく(特効薬がなかったり、使う必要がない場合が多いため)、基本は水分補給をして安静にしているのが対処法となります。

 

食事に関してはお腹が空くまでは何も食べない方がいいでしょう。

 

そして、なんとか出歩けるようになったら速やかにお医者さんに行くことをオススメします。

 

危険な合併症が起こることもありますし、思いのほか衰弱してしまうこともあります(僕は人生で一度だけ受けた点滴がノロの時でした)。

 

子供さんが胃腸風邪になったら

 

気をつけたいのはお子さんが胃腸炎の症状を起こした場合です。

 

お子さんに関しては特に脱水が怖いので、速やかに医療機関で受診しましょう。

 

ほとんどの子供が感染すると言われているロタウイルスに感染した子供の10人に1人は入院しているというデータもあります。

 

主なウイルスや細菌別の対策など

 

では次にどんなウイルスや細菌が感染源となっているのか?潜伏期間や完治までの期間などをあわせてご紹介します。

 

ウイルス性

 

ノロウイルス

 

感染性胃腸炎の3割ほどを占めるウイルスです。

 

ノロウイルスに有効な抗ウイルス薬はありません。

 

原因(感染経路)

 

生ガキやあさり・ハマグリなどの2枚貝を生食したり、感染者の糞便や吐瀉物から感染します。

 

経口感染(口から体に入ること)で広まります。

 

潜伏期間

 

潜伏期間は1〜2日です。

 

症状

 

嘔吐、下痢、腹痛が1〜2日続き回復します。

 

期間的には短く、後遺症もないとされています。

 

(僕の体験談・26歳ぐらい)

 

初日は寒気・発熱が起こり、激しい症状に見舞われトイレから離れられないほどになりました。

 

夜間に激しい症状が6時間ぐらい続いたような記憶があります。

 

翌日、病院に行ったら念のためと言われて点滴を受けました。

 

2日目以降は急速に回復し3日ぐらいで体調が戻りました。

 

完治までの期間(仕事や学校)

 

1〜3週間は糞便からウイルスが出続けますので、ウイルスが出続けている期間は外出は控えましょう。

 

流行

 

11月〜3月、秋から冬にかけて。

 

ロタウイルス

 

乳幼児のほとんどが経験し、40人に1人が重症化します。

 

日本では脱水に対する治療のためにロタウイルス胃腸炎のために外来に訪れた10人に1人が入院しています。

 

中込治・中込とよ子(2008)「我が国にロタウイルスワクチンは必要か」モダンメディアより引用

 

合併症として、けいれん、肝機能異常、急性腎不全、脳症、心筋炎などがあり、最悪死に至ることもあるので速やかに医療機関で受診しましょう。

 

大人は重症化しない(子供の時に感染しているため)ことがほとんどです。

 

子供がロタウイルスに感染しても重症化しないとされるロタウイルスワクチンが日本で2011年の11月より開始されました。

 

ワクチンはいろいろと難しいので、ロタウイルスワクチンに関しては別のページで詳しく検討いたします。

 

⇒こちらのページでロタウイルスワクチンについて考察しています

 

原因(感染経路)

 

患者の糞便・吐瀉物からの経口感染。

 

患者の便1g中には10〜100億個ものウイルスが排出されます。

 

ロタウイルスは感染力が非常に強く、10個以下のウイルスで感染が起こります。

 

ロタウイルスはドアノブやエレベーターボタンなど環境中でも生存できます。

 

潜伏期間

 

1〜3日。

 

症状

 

嘔吐、下痢、発熱。

 

流行

 

3月から5月にかけて。

 

細菌性

 

夏場は細菌性の胃腸炎が多くなります。

 

カンピロバクター

 

原因(感染経路)

 

鶏の生肉、牛レバーなど。

 

潜伏期間

 

2〜7日と長期間。

 

症状

 

発熱・下痢・腹痛が主で、嘔吐を伴うものもある。

 

(僕の体験談・34歳)

 

初日に寒気・発熱が起こりお腹を下しました。

 

ノロに比べればトイレに行く回数は少なかったですが、その分細菌がお腹に残っていたのか症状は数日間継続しました。

 

3〜4日はほとんど食べ物らしい食べ物は食べれませんでした。

 

まともに回復するまで1週間以上かかりました。

 

サルモネラ菌

 

原因(感染経路)

 

鶏肉や鶏卵

 

潜伏期間

 

12時間ほど

 

症状

 

発熱・下痢

 

腸炎ビブリオ

 

原因(感染経路)

 

寿司や刺身などの魚介類。

 

潜伏期間

 

6〜12時間

 

症状

 

激しい腹痛を伴う下痢

 

感染性胃腸炎の予防法

 

  1. 生ガキ、2枚貝、生の鶏肉、牛レバー(生)、夏場の刺身、生卵などを避ける。
  2.  

  3. よく手を洗わないで調理しそうなお店には行かない。
  4.  

  5. 糞便などからの感染を避けるために手洗い・うがいを徹底する。
  6.  

  7. 糞便や吐瀉物で汚れたオムツ・衣類(洗濯は別で漂白する)などを触るときは手袋・マスクをして行い、それらを捨てたゴミ袋は2重にするなどしてしっかりと封をしておく。
  8.  

  9. 経口感染を防ぐために顔を手で触らない(僕たちは普段ものすごく顔を触っています)(顔に手をやるのは利き手じゃない方、モノを触るのは利き手と分けておく)。
  10.  

  11. ウイルスや細菌に感染しても負けないように、普段からしっかりとした生活をして免疫力を高めておく。

 

 

最後に

胃腸風邪になることは一生に何回もないと思うので、症状が出たらとりあえず病院に行ったほうが無難かと思います。

 

もしかしたら、トイレでこれを読んでいる人もいるかも知れません。

 

あなたは一人じゃありません、ほら、トイレには神様がいるとかいないとか言うじゃないですか、どうか諦めずに頑張ってください!

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